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心の回診

第七十六回

まんまる新聞愛読者の皆様、あけましておめでとうございます。昨年最後75回の心の回診で、魔法の言葉”ありがとう”を書かせて頂きました。何人かの方が年賀状に「魔法の言葉を実行しています」と書いて下さっていて、とても嬉しくハッピーな気持ちになりました。

さて、年明けの原稿はどうしよう?頭を抱えて悩んでいたとき「ソウダ!笑いについて書いてみよう」ピピッ!と閃きました。

お医者さんは、患者の症状、経過などを書き込むカルテと、患者に与える薬や注射の種類と分量 を指示する処方箋というものを書きます。処方箋にはきっと、○○薬○錠何日分とか、○○注射○㏄皮下注射とか書かれているのでしょう。

もし、私がお医者さんだったら、処方箋の中に「大きな声で笑うこと。一日五回以上」と書き加 えたいと思います。人間、ワハハハ・・・と笑っている間は痛みを忘れていられる。悲しい事も辛い事もほんのちょっとその間は遠ざかり、笑う事で癌細胞を殺 す免疫細胞の働きが活発になると聞きました。

私がお医者さんだったら処方箋の中にもう一つ「ほめる事」も入れたいと思います。「中山さん、 今日の貴方はとても可愛い顔をしていますね」とか、お医者さんにほめてもらえたら、天まで昇っていっぺんに元気になれるのではないかしら?

そう言えば、昔々、母が教えてくれました。「笑う事はね、卵五個分の栄養があるのだよ」と。 貧しい時代の卵は運動会の時とか病気になったときの、それは貴重なものでした。それ位、笑う事は体の滋養になるという母の教えだったのですね。寡黙な父と は対照的にコロコロ笑う母でした。母の笑い声で元気になれました。

お母さん、お正月会いに行けなくてごめんね。グループホームで楽しく笑っている?近いうち きっと会いに行きます。
(医療法人中山会新札幌パウロ病院会長)